φ(._.) 食用としてのスズメバチ
スズメバチの幼虫や蛹を食べる習慣は、
北は北海道から南は鹿児島県まで全国各地で知られています。
その中心は長野県・山梨県・岐阜県の東濃地方や愛知県の三河山間部などです。
おもに食用の対象となるのは、
クロスズメバチ属のクロスズメバチ Vespula flaviceps や
シダクロスズメバチ Vespula shidai i などの小型種で、
”ヘボ”、”スガレ”、”ジバチ”などと呼んで親しまれています。
山野に新鮮な餌を配置してそこにやって来る働きバチの行方を追いかけ
地中の巣を見つけて持ち帰り、中の幼虫や蛹を食べます。
かっては周囲に海がない山間部での貴重な蛋白源でした。
一般家庭でも広く食用にされてきましたが、現在では趣味的な要素が強くなっています。
秋の恒例行事として毎年テレビニュースなどでもよく紹介されます。
その他にも、オオスズメバチなど大型のスズメバチ類も対象とされ、
蜂の子を食べる習慣のない地方へ採りに出かけることも少なくないようです。
オオスズメバチの成虫はそのまま焼酎漬にしたり蜂蜜に漬けたりもします。
岐阜県の東濃地方では、秋のシーズンになると
スズメバチの蜂の子を店頭で販売されているのを見かけます。